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先月号は初期化のお話をしましたので、その流れで今回は再起動です。カタカナの多いパソコン用語にあって珍しい漢字三文字だという以外にはあまり関係ないように思われるでしょうが、実は、この2つはパソコンに限らず、デジタル製品(デジタル家電)に共通した動作原理に係る重要なことなのです。ヒントは、どちらもメモリに関することです。
よく耳にするメモリは、主記憶装置(メインメモリ、以下メモリ)と呼ばれるものです。それとは別に、広義のメモリとして、外部記憶装置(主にはハードディスク、以下HDD)があります。ただ、この2つのメモリを混同したり、その用途を誤解している方が少なくないのです。どちらも容量は大きい方がパソコンには好ましい(より快適に動作する)のですが、その仕組みの理解は必要でしょう。
事務机での仕事に例えると、メモリは机の上に相当し、HDDはサイドキャビネット(机の袖に置く書類戸棚)に相当します。どちらも大きいことに越したことはないですね。机の上が広いとたくさんの書類を一度に開けて効率が良いし、他の仕事も同時進行できます。キャビネットが大きいと、たくさんのソフトやデータを収納しておくことができます。
アイコンをクリックしてキャビネットの中に保存されているソフトを机の上に出して起動させます。メモ書きや文房具が必要になると、机の上の一角にそれらのスペースを作って置いておくのですが、ソフトが終了したら次の仕事のために、そのスペースを片付けます。作成した書類は、キャビネットの中のドキュメントという引き出しに保存します。
メモリとHDDの違いこんなイメージですが、問題は、ソフトが終了してもさまざま理由で机の上がきれいに片付かないことがあることです。一時的に使用したメモリがクリアされない、ソフトの一部がまだ動いているなどです。初期化はHDDのためにありますが、再起動は主にメモリのクリアのためにあります。一日中いろんな仕事をしていると、工具や消しゴムのカスやメモ帳が机の上に散乱してきます。そして、動作が重たくなったり不安定になった時には、まずは再起動、なのです。
再起動はリスタートとかリブートとも言います。ブートの複数形はブーツですが、初期のコンピュータの起動時はブーツを履く時のように大変だったから来ているようです。一時的に調子の悪くなったパソコンは、とにかく再起動させてみましょう!同様に、スマホもプリンタもネットワーク機器も何でもかんでもデジタル機器はおかしいなと思ったら、まずは再起動!です。ちょうど、昔のラジオやテレをまずは叩いてみて直したように。
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