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夏が来たので、パソコンの虫についてお話しします。と言っても、季節に無関係なくいつでもその虫はパソコンの中に潜んでいます。すべてのパソコンには、数え切れないほどの虫が住みついています。どんなに清潔にしているお宅にも少なからずダニがいるのと同じです。パソコンの虫とは普通、ソフトの不具合のことを意味しますが、この虫のことをバグ(Bug)と呼んだりもします。動詞としてバグる、バグっている、というようにに使うこともあります。
数あるバグのうち、どれがいつ発覚するのかは一般的には言えませんが、再現性のある既知のバグ(Known Bug)と呼ばれるものがあり、ソフトによっては広く公開しているものもあります。コンピュータ・ウィルスと異なるのは、それが悪意を持って作られたものではない!ということです。
「パソコンにはたくさんのバグがある」ということを前提としないパソコン指導や教育は現状ではありえないでしょう。というのも、ハードもそうですが、ソフトはまさに生身の人間が作っているからです。いくらプログラミングの自動化やソフトのテスト方法が改善されてもそれを作るのもまた人間なのです。バグの大半は設計時に作り込まれます。今話題の2000年問題もこれに属することです。さらにプログラミング時の単純なミスもあります。ソフト会社が作る製品は、厳密なテストが膨大な時間と人数をかけて行われますが、実は製品出荷までには取りきれないバグはたくさん残っているのです。そのバグが致命的であるかどうかということと発生頻度がどうであるかが問題なのです。バグは本質的にゼロにはできませんから、できるだけ重大なものから潰していくわけです。そして残念ながら時間切れで出荷となる場合もあります。
ソフトの作成段階では、それこそバグだらけです。それを一つ一つ取り除いていく工程をデバッグ(Debug)といいます。これも人が行う訳ですから、ひとつのバグを取り除いても注意深くやらないと全く予期しなかった新しいバグを生むいうことにもなりかねません。
以上のことはすべてのソフトについて言えることです。どんなに有名なソフトでさえも時にはバグを見つけることがあります。最悪なケースはフリーズ(またはハングアップ)といってパソコンが止まってしまうのです。ですからそういう場合にも、冷静に対応する心の準備やパソコンに対する寛大な気持ちが必要となるのです。パソコンも人間同様、時にはミスをしたり間違えるのですから…。
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